コンパニオンアニマルの健康を考える
◆変わっていく動物に対する価値観
皆さんはコンパニオンアニマルという言葉をご存じですか?
従来はペットと呼ばれてきた動物を表す言葉で、その意味は「人間と生活をともにするような、より親密な関係の動物」です。
今でこそコンパニオンアニマル(伴侶動物とも言われます)としてメジャーな犬や猫も、数十年前ならば番犬や、鼠捕りという目的のため飼われていたのが多かったでしょう。餌も人間の食べ残しだったり、犬はほとんどが屋外、猫も屋内外を自由に行き来して飼育されていました。
今は犬・猫ともに室内飼育をしている方がどんどん増えており、少し前なら信じられないかもしれませんが、外で鎖に繋がれている犬を見ると行政や動物病院に虐待ではないのかと電話がかかってくることもあるようです。
動物に関する価値観が変わってきた今、自分の健康管理以上に動物の健康に対して注意している人も多いと思います。しかし同時に、言葉を発することが出来ない動物の異変を察知するのは難しいと感じる人も多いのではないでしょうか?
今日は普段どんなところを注意して観察したら、動物が発する異常のシグナルに気づくことができるか、紹介していこうと思います。
◆飼い主ができる健康チェック
以下のことは普段から意識して観察してみて下さい。普段の状態を把握しておけば、何か異常があった時に気づくことができるようになります。
- 食事量(完食にかかった時間、食べ方)
- 1日の飲水量
- 排尿・排便(色、回数、量、場所、姿勢、かかった時間)
- 呼吸(速さ、深さ、音がする異常)
- 体温(手で触ってみた感じで構いません)
- 身繕いの頻度
- 皮膚(発疹、脱毛)
- 運動意欲(遊びに対する集中力)
- 歩容(歩く様子)
- 行動(同じ行動を繰り返したり、物にぶつかったりしていないか)
- 睡眠(長さ、時間帯)
コンパニオンアニマルの健康はすべて飼い主に依存しています。異常に一番初めに気づくことが出来るのも飼い主だけです。この記事を読んでくださったすべての方が、動物と健やかに生活していける手助けになればいいと思っています。