犬とコロナウイルス
コロナウイルスの脅威はいつまで続くのでしょうか。
皆さんも自分や身近な人が感染してしまうのではないか?という不安な毎日をお過ごしかと思います。
このコロナウイルス、犬や猫にも感染するのでしょうか?
今コロナウイルス対策に犬用のマスクなるものが販売されているようなので、いい機会ですので犬とコロナウイルスの関係についてお話したいと思います。
◆犬のコロナウイルスって?
前提として、人間に感染する新型コロナウイルスと犬に感染する犬コロナウイルスは全くの別物です。基本的に人間のコロナウイルスは犬に、犬コロナウイルスが人に感染することはありません。
◆何故犬のマスクが販売されているのか?
それは全世界で数例、人間のコロナウイルスに陽性反応を示した犬が見つかったからです。
ん?さっき人から犬への感染はないと話したはずでは…?
この数例は、「抗体検査では陽性であったが、PCR検査では陰性であった」や、「一度はPCR検査で陽性であったが、何度か検査したところ陰性になった」、「陽性ではあったが症状は確認されていない」等、現時点で確実に動物に感染すると断言できるものではないと思います。
(※PCR検査は鼻や咽頭、唾液から検体を採取するので、飼い主が陽性だった場合、飛沫や接触によるウイルスの付着から陽性反応が出ている可能性もあります。
抗体検査も感染後の9~12日目の陽性率は50%と期待できる精度はでていないことが現状です。)
しかし陽性反応が出ているケースがあることも事実です、それでは動物の飼い主はどのようなことに注意したらいいのでしょうか?
◆犬にマスクをつけるとどうなる?
犬は人間と違い、体に汗腺がないため汗をかいて体温調節するとができません。(蹠球からは少量の汗はかきますが、体温調節には役立ちません)
ではどうやって体温を調整しているかというと、「ハァハァ」と口呼吸することで、舌や気道から水分を蒸散させて体の熱を逃がしているのです。
この暑い季節、そこに口を塞ぐマスクをつけたらどうなるでしょう?
➡体温調節が出来ず、簡単に熱中症になってしまいます。
犬はもともと体が毛で覆われているのもあり、夏の季節は熱中症になりやすい生き物です。マスクは犬にとって健康を守ってくれるものとは言い切れません。
◆ではコロナ対策はどうするの?
まず自分が新型コロナウイルスの対策をしっかり行いましょう。今回犬や猫で陽性反応がでたのは飼い主が陽性反応を示していた場合がほとんどです。自分の健康を守ることがペットの健康を守ることに繋がります。手洗いうがい、マスクの着用、人込みは避ける等、もう一度自分の生活を見直してみるとよいかもしれません。
ちなみに犬コロナウイルスですが、ワクチンで予防が可能です。ワクチン回でお話しした犬のノンコアワクチンに含まれるので、気になった方は一度ご覧になってみてください。
⇓ペットのワクチンについての記事⇓
https://blog.hatena.ne.jp/Amycole/petseekers.hatenablog.com/edit?entry=26006613613161092
それでは皆さん、健康に気を付けてペットとの幸せな暮らしをお過ごしください。