犬語を学ぶ(カーミングシグナル)
犬が悪いことをしたから興奮して声を荒げて叱っている際中、
「急に犬があくびをした」
なんて経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろん眠い時には”あくび”をしますが、怒られている時に眠気からくる”あくび”を出来る大物な犬は少ないのではないかと思います笑
今日はこの”あくび”の他にも、飼い主が勘違いしやすい犬の行動を、カーミングシグナルという言葉と一緒に勉強していきましょう。
カーミングシグナルとは?
もともと群れで生活していた犬たちが、お互いの間にトラブルが起きないように使っていたボディランゲージのことを指します。
自分や相手の気持ちを落ち着けたいとき、または相手に対して敵意がないことを伝えるためのしぐさや行動です。
”あくび”の意味
眠気以外のあくびは、
・自分の緊張や不安な気持ちをほぐしたい時
・相手の興奮を鎮めたい時
・叱られていることを嫌がっている時
このような時にあくびをすることがあります。
興奮して怒鳴っている飼い主さんに、「まぁまぁ落ち着いて」と諭しているのですから、これではどっちが悪いのかわかりませんね。
しつけ中に”伸び”をする
これもカーミングシグナルであり、寝起きに行う体を伸ばすこととは違った意味を持ちます。
しつけ中に行う”伸び”は、緊張感を解きほぐそうとしている可能性があります。
この伸びは他にも知らない犬と出会ったときなどにもみられる行動です。
”そっぽを向く”
他の犬や怒っている飼い主にじっと見つめられた場合など、自身の不安や緊張を緩和させたいときによく見せるしぐさになります。
”目線をそらす”
相手を明らかに意識して目線を反らす場合は、敵意がないことを伝えようとしているときに見せるしぐさです。
上にあげたカーミングシグナルは、その知識がないと
・犬が言うことを聞こうとしない
・犬に舐められている
・反省していない
という風に、飼い主さんが勘違いを起こしやすい犬の行動です。
「飼い犬に舐められているからもっと厳しく、語気を強めて叱らなければ」とエスカレートしていくと、犬を追い詰めることになり逆に吠えられたり唸られたり最悪の場合噛みつかれたりすることに繋がります。
そうなってしまっては犬との関係は悪循環に陥り、飼育放棄や虐待などにも発展してしまう可能性もでてきます。
カーミングシグナルについて知っておけば、犬の気持ちを理解できるだけでなく、しつけもうまく行えるようになります。しつけ中や普段の生活の中でも犬をよく観察し、犬から発信されたシグナルに対して適切な反応をすることが、コミュニケーションをとっていく秘訣になります。