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知っておきたい動物の熱中症

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気温が40℃を超えるなんて10年~20年前までは考えられませんでしたね…。

こんな日は動物病院に熱中症の患者さんが多く来院されます。毛で覆われている動物にとって、この暑さはとても危険なことなのです。

 

 今日はその中でも犬の「熱中症」についてお話していきたいと思います。

 

◆犬は梅雨の季節も熱中症になりやすいんです

 犬は口から舌をだしてパンティングと呼ばれるあえぎ呼吸をして、唾液を気化させるときに熱を奪う働きを利用して体温を下げています。しかし湿度が高いと唾液が気化せず、体温が下がらないので熱中症の危険が高まります。

 

熱中症になるとどうなる?

熱中症の初期症状】

 ・パンティングが激しい

 ・夜になり気温が下がってもパンティングが続く

 

犬が高温に10分さらされると熱中症の危険が高まり、上記の症状が出てきます。

 

【症状が悪化すると】

 ・嘔吐、下痢

 ・血便、血尿(消化系にダメージ)

 ・脳にもダメージがでる

 

30分以上高温にさらされていると症状が悪化し、死に至る可能性が出てきます。消化器系は回復力が高いのですが、脳へのダメージは後遺症が残る場合があるので本当に気を付けないといけません。

 

犬の体温は大体38℃ぐらいですが、熱中症になると40℃を超えてしまいます。

体温が41℃まであがってしまうと助からないことが多いといわれています。

 

熱中症になってしまったら?

 熱中症になってしまったら、焦ってすぐに動物病院につれていくのではなく、とりあえず体を冷やすことを考えてください。病院に連れて行くのに10分以上かかる場合、症状が悪化してしまう可能性があります。

 体を冷やす方法としては、湯船に冷水をはり体を沈める、ホースで冷水をかける、散歩中ならば近くの家に事情を説明して湯船や水道を借りましょう。病院に行くのは少し症状が落ち着いてからにしましょう。

 

◆動物が熱中症になるのは人間の不注意です

 犬は自分が熱中症になると思っていないので、暑くても元気いっぱいに遊びます。熱中症にさせないためには動物の状態に常に気を使いましょう。動物の健康を保てるかは人間に依存する部分が大きいです。

 

・今日は暑いし湿度も高いから熱中症になるかもしれない

・散歩中でも水分補給をさせよう

・日が昇ってからの散歩をさけよう

・室内でも冷房をつけておく

 

 これらに気づくには動物に対する思いやりの心が大切です。この言葉は完全な受け売りなのですが「動物が常にそこにいる」という感覚を養うことが大事とのことです。意識せずとも家族である動物のことを考える、動物のためにも自然にできるようになりたいですね。